「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

事務所は生き方上手を学ぶ所

今週のお題「鬼」 鬼=施設長という図式もどうかと思うが・・・ 一人で皆の嫌われ役を買うのも嫌じゃないんだろうかと思ってしまう。 「家ではイライラすることも、怒る事も無いんだって。普通逆よね」と事務所の中で誰かが言った。確かにそう。「外面」は大…

仕事に行きたくない

今週のお題「現時点での今年の漢字」 「忍」「耐」 自分がまだ十分に今の仕事を完遂出来なくて、誰に責められずとも自分が一番不甲斐なさを感じている。 事務所ではパワハラ施設長と小姑的お局に疲弊している。気を遣い閉塞感で窒息しそうになりながら事務に…

「居心地が良くて働き易い」理想の介護現場

昨年末、数か月一緒に働いてくれたパートさんが退職した。 「介護助手」として入職し、掃除、食事の支度、洗濯等、身体介護以外の事をしていた。キッチンカウンターで食事を作りながらフロア自席で突然立ち上がった入居者に 「〇〇さん、ご飯出来るよ」とタ…

自宅屋外のゴミ箱に知らない携帯電話

天気は快晴。 コロナの感染急拡大を受け、約束していた友達とのランチも延期し、自宅で片付けをしていた。 勝手口外に3連のゴミ箱を置いている。 室内のゴミ箱がいっぱいになったので、外のゴミ箱に入れた。収集日に外に出したゴミと室内のとを合わせてゴミ…

「よう頑張るね」魔法の言葉

12月29日に仕事納め。 翌30日は何となく家でぐったりしていた。 息子が出かけようとしていた。隣町のイオンへ行く、と。 「行く?」と声をかけてくれたので「5分待って」と支度して車の後部座席で揺られた。自分から出かけるエネルギーは無いが、連れて行っ…

介護は我が事

クリスマス。市内に住む両親を我が家に招待して夕飯を共にした。 12月になってすぐ、母がクリスマスパーティーをいつするかと尋ねて来た。 ケーキを注文するらしい。 私が夕食を作り、母が父とケーキを持参して、一緒に食べる。 今年はクリスマスイブが金曜…

皆我慢して働いている

職場で定期的に全職員を対象とした研修がある。 今月は人権をテーマに役所から講師を招いて研修があった。 主にハラスメント、LGBTに関する内容だった。 誰よりもパワハラしてる施設長は研修30分前に所用で出掛けた。 毎朝の朝礼の時間には空気が張り詰める…

住宅ローン完済して嬉しいより安堵の気持ち

今週のお題「最近あったちょっといいこと」 住宅ローンの返済が終わった。 抵当権抹消手続きの為の資料が送られて来た。 あと一息で、名実ともにこの家土地は自分のものになる。 20年、頑張った。 半年に一度のボーナス払いでは、支給額15万円のボーナスから…

「どんな生活してるの?」入居者家族の心配

90代のらかさんは2か月前にグループホームから特別養護老人ホームへ移った。 要介護4で車椅子生活。認知症が進んで言葉の理解が難しく、グループホームに居ながら、同建物内の特養に入居申し込みをしていた。順番が来たと知らせがあった時、長男夫婦はせっか…

娘2年ぶりの帰省 子離れ出来ない親心

先月末、娘がいきなりLINEで帰省の予定を知らせて来た。しかも決定事項として飛び石の月曜日に休みを貰い、4連休にして帰ると。2年以上ぶりだ。 それなら私も月曜日に有給を申請したい。 隣のお局にどう切り出すか。先日の大声吐き出し事件以来、究極に…

認知症入居者の心に住む家族像

緊急事態宣言が解除されてから、施設は面会制限が緩和され、毎日のように面会予約がある。コロナワクチン接種証明を確認させてもらい、2回接種済みである事が条件の一つである。近隣に住む家族ばかりとは限らない。遠方に住んでいたり、妊娠出産時期でワクチ…

等価交換 育児と介護

今週のお題「秋の歌」 「うさぎ追いしかの山・・・」 「私は真っ赤なリンゴです・・・」 年を重ねても、歌が好きな人は多いし、よく覚えている。 私は以前、デイサービスに勤めていた。デイサービスは居宅系サービスなので毎日送迎して家人との関わりもあり…

仕事のモヤモヤを解消する術

お題「わたしの仕事場」 季節は秋。緊急事態宣言が解除され、居住市主催のウオーキング大会が予定通り行われた。 3人~5人を1グループとして申し込む事になっているのだが、3人目がなかなかいない。子供を通した母親同士の仲良しグループでは膝痛で歩くのは…

大人の対応

今週のお題「叫びたい!」 いや、叫ばれた方の身にもなってほしい。 「黙っとこうかと思ったけど、それじゃ私がずっとモヤモヤする事になるから言うんだけど! ・・・」 言い分は分かった。 でもそれを事務所の中で大声で言い、 「・・・じゃ、お先に失礼し…

職場の人間関係は複雑 裏を知る者

介護現場は体力的にきつい。 そこへ精神的なダメージが加わると、一気に頑張っていた糸が切れる。 仲が良かったはずの職員同士が、 A体調不良になる→Bきつい入浴介助や移乗、誘導を買って出る。 A甘える→Bそろそろきついんだけどと思いながらも、やってあげ…

自分にご褒美 自分で買う

はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと」 先月、今月の希望休を職場に申請する為に息子に尋ねた際、「8日」と言った。車を使いたいというのがその理由だった。そして私はその日に希望休を取った。任天堂Switch発売日だった。 …

宣言解除 施設の対応

コロナ関連宣言の期限で自粛が緩和されてから、介護業界でも変化が起こっている。 施設での対応も、これまで居住市町圏域内での感染者「0」が2週間続いたら面会が可能になる事になっていたが、実際に「0」が2週間続く事は無く、実質、面会は出来なかった。 …

息子の就職

今週のお題「今月の目標」 息子の就職が決まった。 県からの合格通知を保留にして、国土交通省から「合格です。来てくれますか?」と言われたその電話で断り、居住市役所の合格を受け、県を断った。 これでええの? 広い世界を見て欲しい。これから定年まで…

現場と家族、医療を繋ぐ

80代のかやさんは社交的で歌が好きで、他者と上手に関わる方だった。 皮膚感染症にかかり暫く居室で過ごす日が続いてから、うつの症状が出始めた。家族に説明し、本人と面会する機会を作ったり、本人と電話で話したりしてもらい、症状を共有した。 主治医は…

窒息! 介護職の役割

一日の仕事を終え、使ったノートパソコンを事務所に帰した時だった。 バンバンバンバン・・・と音がする。 何の音? と思い、フロアを覗くと、何か分からない異様な空気。 入居者の一人が真っ白な顔を硬直させ、職員が背中を叩いている。 夕飯を喉に詰めて窒…

術後半年「何をしてもいい」

今年3月に右股関節置換術を受け、半年になる。 術後1か月、3か月、そして今回半年の定期受診。毎回同じようにレントゲンを撮った後に整形外科外来で診察を受ける。 11時半の予約だったが、10時頃到着すると、初めて駐車場に入る自動改札で並んだ。あら、今日…

冷めた息子と焦る親

今週のお題「爆発」 決して都会とは言えない我が家近隣でも、飲食店は午後8時までの営業となり、息子のアルバイト先も例外ではなかった。コロナ以前から夜9時までバイトしていたので、違和感を持たなかったのだが、最近は8時で終了してから、片付けて店を閉…

学生の実習受け入れ 施設の対応

コロナ対策で、施設では面会制限が続いている。 利用者家族が施設にライン登録してWeb面会が主になり、看取りの時期となった入居者の家族でさえ、居室でなく応接室での面会となっている。Webという手段が使える時代になっていてよかったとも言える。 施設で…

息子の就職 終盤

高専専攻科2年の息子は現在就職戦線終盤に差し掛かっている。 企業への就職ならそう時間はかからないのだろうが、公務員を目指す息子は5月から始まり、8月半ばを過ぎた現在もまだ決まらない。 というか、決めてない。 第一希望は地元市役所。 でも、国、県も…

生きる為必要に迫られた自由研究

今週のお題「自由研究」 高専専攻科2年の息子は、学生最後の夏休み。 我が家は家に居る者がご飯を作る。 夕方学校から、又は仕事から早く帰った者が米を研ぎ、冷蔵庫の中にあるものでおかずを考える。 息子が夏休みになり、自宅で過ごすようになった。 平日5…

息子の就職 試験期間中のモヤモヤ

息子の就職活動が修羅場を迎えている。 公務員試験は5月から始まり、国、県、市を受けて結果が出揃うのは8月下旬。 現在全て1次試験を通過し、国、県は結果待ち、市は今週末2次試験の予定。 息子は市役所への就職を希望し「長く使うから」と今春クロスバイク…

いたちごっこ 生きる事は命がけ

施設のあちこちに燕が毎年巣を作り、卵を産んで子育てし、巣立って行く。 玄関や駐車場等、巣を作って欲しくない所にはあらかじめ対策をしている。 ユニットを隔てるテラスに巣作りをする時から、入居者達はずっと見守ってきた。 「巣が出来たね」 「子供が…

熱中症 無自覚の恐ろしさ

独り事務所で自分を追い立てながら溜まった仕事を片付けていく。 研修課題も仕上げなければならない。 昼頃、頭痛があった。 疲れたと思い、昼休憩をとった。 午後2時を回る頃、嘔気がした。 息が苦しいせいだと思い、マスクを外した。 3時近くなり、吐いて…

忘れられない息子との買い物

はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」 忘れたくて、忘れられなくて、夢に出て来て辛い出来事がある。 ここに表出する事で、心の重荷を下ろしたい。 それはもう10年近く前、息子は小学生だった。 ベイブレードが流行っていて、駒はもちろ…

職場の人間関係に悩む パートの立場

パートという働き方も微妙だ。 小学生2人のお母さん、かまさんは私が入職する少し前からパートの介護職員として同じ職場に勤めている。子供さんや自身の体調不良で休みがち。 朝8時半から勤務なのだが、8時前後に職場の電話が鳴ると、かまさんのお休み連絡だ…