介護現場は体力的にきつい。
そこへ精神的なダメージが加わると、一気に頑張っていた糸が切れる。
仲が良かったはずの職員同士が、
A体調不良になる→Bきつい入浴介助や移乗、誘導を買って出る。
A甘える→Bそろそろきついんだけどと思いながらも、やってあげる。
A動こうとしない→B自分ばっかりきつい思いをする。
このA→Bが一方通行だから、上手くいかなくなる。
A新人職員に冷たくする→新人職員が泣いて帰る。
B新人職員の面倒をみる→新人職員がBに懐きAを避ける。
Bは「Aが仕事をしない。自分ばかりきつい。トイレに行くと言ってフロアを離れてロッカーへ行き携帯を見てる。新人にひどい。一緒に仕事したくない」
Aは「確かに私は新人にちょっと冷たくした。加害者だけど、被害者の方ばっかり庇われて、きゃっきゃ言いながら仕事してる新人見ると腹立つ。私は悪くない」
課長が当事者別々に面談する事になった。
「それぞれの言い分を聞いて、落としどころを見つける」と言い、AとBに面談した。
でもこの件には裏がある。Aが仕事にやる気を見せない理由だ。
2年半前、Aはこの職場を希望して来た。職場のリーダーC♂と一緒に働きたいというのがその理由だった。
すぐにこの2人の仲に気付いた職員がいた。
「こんな人達と一緒に働けません!」とその戦力だった職員が辞めた時はショックだったが、この時2人は自分達の間柄を否定した。
でも実はその通りで、そのうち隠しもしなくなった。
同じ現場に居て、私も含め職員は仕事しにくいと思うのだが、当人たちはお構いなしだった。
それが最近は明らかに違う。同じ現場でも離れた場所で、目も合わせず必要最低限しか話をしない。2人に同じ申し送りをしようとすると、それぞれの所へ行って同じ事を伝えなければならない。違う意味で仕事しにくい。
この職場に来る前のAを知る隣ユニットのリーダーは、
「こうなるのは分かってた」と言った。
その時C♂が
「もう匙投げた。俺も被害者。2年半我慢した」
と言ったのが、私は一番信じられなかった。
人間不信に陥りそうだ。
裏の話は職場ではしておらず課長も知らない。
2人のプライベートがSNSで流れてくるのを見ても、スルーしていた。
同じ職場で働くなら、適度な距離と節度が必要だと、再認識している。
「天然さんが現場に戻って来てくれたらいいのに」とC♂は言う。
・・・無理・・・