「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

息子の就職 試験期間中のモヤモヤ

 息子の就職活動が修羅場を迎えている。

 公務員試験は5月から始まり、国、県、市を受けて結果が出揃うのは8月下旬。

 現在全て1次試験を通過し、国、県は結果待ち、市は今週末2次試験の予定。 

 息子は市役所への就職を希望し「長く使うから」と今春クロスバイクを購入した。

 しかし、試験が進むにつれ、気持ちが揺れているように見える。

「母さんはどこに就職してほしいと思ってる?」そう尋ねられ、答えに窮した。

「・・国、県、市の順かな」と答えた。

 息子は、黙っていた。

 どんな答えをすれば良かったのか、どんな答えを期待していたのか、今でも分からない。

 週末の2次試験案内を確認しながら、

「持参物の説明が何もない。何を持って行けばいいんだろう?

 服装に関する説明も無い。俺、大丈夫か、ここに就職して。

 ここって大丈夫な所?」

 笑いながらそう言って私の顔を見た。

 答えを求めていたわけではないだろう。私は

「そうなん?」とだけ言って笑い返した。

 国、県は受験案内に持参物や服装に関する記述があったらしいので、それに準ずる物を持っていくと言うが、

「何も要らんのかもね。それなら不要と書いてほしい」とも言っていた。

 受験票は1次試験後に回収されたらしいので、そこに貼ってあった写真と2次受験時に照合するのだろう。

 学生最後の夏休みをまったり過ごしながら、時々

「学校行こうかな」と出かけていく。卒業研究を進めるらしい。

 先日市内の実家へ行く際、息子は留守番すると言った。

「気持ちの問題で」

 結果が出るまではモヤモヤしているのだろう。

 言葉の少ない息子の気持ちを量りかね、余計な事を言わないようにしている。

 息子がどんな選択をしても、受け入れるつもいでいる。

 こんな時、親はどうしてあげるべきもの?

 私も、モヤモヤしている。

 ただ、決まったら、ステーキでお祝いしようと思っている。