「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

学生の実習受け入れ 施設の対応

 コロナ対策で、施設では面会制限が続いている。

 利用者家族が施設にライン登録してWeb面会が主になり、看取りの時期となった入居者の家族でさえ、居室でなく応接室での面会となっている。Webという手段が使える時代になっていてよかったとも言える。

 施設では近隣大学からの教職、社会福祉士介護福祉士等の職場体験実習、インターンシップを受け入れている。コロナ禍でその受け入れを中止する施設が多い中、我が施設では変わらず受け入れてきた。

 しかしここに来て、さすがに厳しい状況となっている。

 受け入れ大学の部活動でクラスターが出た。陽性当事者ではないがその部員が実習生として来ていた。現在実習期間中だが部員が自宅待機となった事もあり実習を見合わせていて、施設長と大学関係者の協議の機会が増えている。

 施設長が朝礼で職員に言った。

 実習の受け入れを控える施設がある中、決して無防備に受け入れている訳ではないという事を理解して欲しい。最大限対策を取っていたとしても、コロナに罹る可能性はある。しかしながら入居者の命を預かっている施設職員の危機感と、実習に来ている学生との感覚に温度差がある。これまで大学との信頼関係で継続してきた。それを今後も継続するならば、送り出す大学側に受け入れるこちら側と同じ危機感を持ち、対策を行って頂く必要がある旨伝え、その具体的な対策も協議をした、との報告だった。

 内部へもパワハラだが、外部へもハッキリ物を言う。

 コロナは思わぬ所へも波紋を広げ、自宅で介護者家族が罹った事で、急遽本日からショートステイの受け入れ先を探していると役所から連絡を受けた。同じ職場の職員の親が通っているデイサービスでも感染者が出た為、一時サービス利用を中止している。職員が仕事に出ている間、一人で自宅で過ごしておられるので気になるようだ。

 やり場の無い怒りや諦めや怖さが押し寄せる。