「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

スマートに仕事をこなせる人材になりたい

 施設ケアマネは介護職のシフトに入りながら担当者会議を開催したり会議録やモニタリングを記録ファイルし、施設職員の意見と本人の状態を把握して家族と連絡を取り支援計画を作成する。そのための事務をする日をシフトとは別に月に数日組み込む。現場の人数は常にギリギリなので、現場に差し支えないようカンファレンスや各種会議、認定調査を受ける等、時間を要する予定がある日を事務の日に当て、大体週一位になる。

 今月の事務の日、先週は技能実習生の買い物に朝から14時半頃まで出掛けていたので、遅い昼食を摂って残り1時間位でパワー全開で事務をし・・黙って残業した。

 今週の事務の日は午前中訪問看護師の訪問があり病院にファックス依頼していた入居者の内服薬を持って来て貰えたので、入居者個人の日付別に朝、昼、夕、寝る前の薬袋にセットした。

 午後一番で認定調査。調査が終わった時には月に一度の内部会議が始まっていた。

 またしても机について事務処理が出来る時間は2時間。その間にも外線電話はかかるし、現場のセンサーコールが頻回に鳴るのでつい手伝いに入り、結局何も片付かない。

 無理だと観念して残業を申請した。

 退勤時間を過ぎて勤務を続ける事を、本部では良く思われない。必ず事前に理由と所要時間を申し出て認められてからの超過勤務となる。締め切りが近い等、本日しなければならない事項に限られる為、この日は今月介護保険証期限を迎える入居者の支援計画の為の書類作成を優先し、後は引き出しにしまって後ろ髪を引かれながら帰った。退勤時間を過ぎると外部からの電話や人の出入りも無くなるので割と集中して進められる。

 来週もう一日施設での事務の日がある。この一日でてんこ盛りを片付ける。

 ひと月の半分位ずつを入居施設と本部事務所とに足をかけながら仕事をしている。

 本部の事務のうち、職員の勤怠チェックと勤務実績の管理を任されている。

 勤怠チェックは給料に直結するので当月で完結しなければならない。給料日が近いので明細書を配る職員一覧表と受領書を準備しておく。

 この両方を日にちと仕事量と優先順位をやりくりし、常に何かを抱えた状態でアップアップしている。

「どうして出来ないの? 能力がないの? 時間がないの?」と施設長に冷たく言われた時には「・・・両方だと思います」と答えた。今考えても、他にどんな答えが正解か分からない。

 無理だと思う。

 辞めたいとも思う。

 でも自分は入居施設と本部の状況を常に把握出来ている唯一の人間だとも思う。

 任される以上はきっちりやり終えたい。

 スマートに。

 かっこよく。

 ・・・無理・・・