「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

誰もが苛立っている

みんなイライラしている。

 疲弊もしている。

 家の中も。

 職場でも。

 

 息子が書類の提出期限が迫っているからと、学校へ行った。

 雨が降っていたので自転車を積んで車で連れて行った。

 暫くしてラインが来た。

「貼る写真を持ってくるの忘れたから、明日提出する」

 私は今日、夕方から夜勤に入るので、その便で持って行こうかと提案すると

「それまで学校に居ろと? 分かった」

 あ、帰ろうとしていたのか。

 明日また学校へわざわざ行かなくてもいいようにと思って提案したのだが、逆に気を悪くさせてしまった。

 ゴールデンウイーク明けの講義再開までは、臨時休校となっている。

 

 数時間して帰ってきた。

 息子は言った。

「ごめん。ちょっと言い過ぎた。最近イライラしてて」

 

 職場も、コロナ騒動で一人「疑い」の為自宅待機になっており、理由不明で発熱している職員もいて、その他の職員でカバーせざるを得ない状況にある。

 毎日てんてこマイマイに舞っている。

 休んでいる職員が陽性なら、職員全員濃厚接触者だ。

 

 入居している認知症高齢者の中には、ここが現住所となっている方もおり、施設を閉める訳にはいかない。

 自分が感染しては絶対にいけない。

 一方で、疑いになったら休める・・・ならなきゃ休めない・・・ と考えてしまう自分もいる。

 もしそれで休んでも、気持ちは休まらないだろう事は想像がつく。

 正直、きつい。