「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

変形性股関節症の痛みを抱えて人員不足の介護現場で働く

年末年始の激務が祟ったと思われる。

 ついに松葉杖になってしまった。

 変形性股関節症の為、整形外科クリニックのリハビリに通っている。

 年始のリハビリの日、痛みが強く、明らかに股関節の可動域が狭くなっていた。

 理学療法士から、医師の再診を受けるよう言われ、受けると「手術だね」。

 職場にどれくらいの期間休むと伝えたらいいか、術後リハビリをするまでの予算としていくらくらい用意しておくべきか等、医師に尋ねてみた。

 予想はしていたが、先月貰った20万円の賞与で支払える額ではなかった。

 まあ、そうだ。

 これまでも家族で食べるだけが精一杯の生活をしてきたのだ。

「健康保険で3割負担。高額医療制度があるからそんなに高くはないよ」

 医師はそう言うが、私が踏ん切りがつかないのを見て、松葉杖を提案してくれた。要は右足股関節に体重をかけないようにして、痛みの無い生活をする。痛いところを庇って歩く為に右足全体に変な痛みがあったのもなくなるわけだ。 

 

 杖ついてるような職員に介護されたくないだろうなと思うので、自宅だけで使う事にした。

 これがなかなか良い。

 翌週のリハビリの時には可動域が広がり、痛みはあるものの、動ける。

 理学療法士が、動かす途中でひっかかる箇所があるので、そこをスムーズに動かせるようにリハビリしていく、と今後の方針を示した。それを毎回のリハビリの時に療法士にしてもらうために、私は痛みを上手く逃がす生活をしなければならない。

 

 調子に乗ったわけではないが、職場は人員不足で、昼休憩も無く、超過勤務付きで9時間以上立ちっぱなし、動きっぱなしの一日を過ごしてしまい、元の木阿弥と化した。

 痛い。

 自分の体のメンテナンスも出来ない。何のために働いているのか。