「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

今週のお題「バレンタイン」

デイサービスでもバレンタインは年間行事の一つ。
 
 午後のレクリエーションを企画した。
 名づけて、バレンタインゲーム。
 利用者と職員がペアで「何か」をする。
 
 箱を3つ用意する。
 その日出勤の職員の名札を用意し、箱の一つに入れる。
 「何をするか」を考えて札を作り、箱の一つに入れる。
 何をするか、なかなか気を遣った。無理が無いように、例えば、
 手をつなぐ。
 肩を組む。
 腕を組む。・・・それだけでは面白くないので、
 仮装する。・・・カツラや蝶ネクタイを用意する。
 面白化粧をする。・・・画用紙でとんがり眼鏡やヒゲ、ほっぺ、ほくろを作り、裏に両面テープを付けておいて、箱の一つに入れる。

 並んだ利用者が一人ずつくじを引いて、「誰と」「何を」するか選び、二人でそれをしながら赤いハート型のくりぬきから顔を出し、写真に納まる。


 レクリエーションを企画、実施するたび、どうなることかとやきもきするのだが、必ず他の職員が盛り上げにかかり、毎回盛況のうちに終えることが出来て感謝している。
 
 毎月レクの担当が替わり、自分の担当月には同じように苦労しているので、その辺の協力体制は万全である。

 
 帰りにお土産を用意していた。
 言わずと知れたチョコレート。
 折り紙で入れ物を折り、ペーパークッションをしいて、小さなチョコレートを入れる。ところが、糖尿病の人には当然チョコレートは×。チョコの部分が折り紙や花に化ける。夕方自宅に送るときに、家族に渡せる利用者には家族にチョコを渡すのだが、一人暮らしの人と有料ホームの人も、上の判断で花になった。

渡す人と物を間違えないように、細心の注意を払う。
 利用者を送る車両毎に、担当者である私が土産を分ける。送る職員が一人ひとり確かめながら土産を本人、または家族に手渡しする。

 何事もなくその日が終わるとほっとする。

 今月レク担当で、この2週間の間に大きなレクが3つあったため、毎日その準備や何かに追われ忙しかった。帰りは毎日8時頃になった。

 いつまでこんな仕事を頑張れるだろう・・・


 最近白髪が増えた。おなかの調子もずっと悪い。休みの日も家ですることがあり、行事のための買い物や調べ物もある。    疲れがとれない。

 そんな私の様子を主任はよく見ている。
「大丈夫よ。みんなが助けてくれるからね。」

 でも・・・
 
 悶々としながら、明日も出勤する。