「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

母の日

 日曜日は母の日だった。

 私は日勤帯の出勤だった。

 息子に帰るコールをして20時前に帰って来た時には、ちょうど食べれるようにタイミングを計って夕飯を用意してくれている。ご飯と、おかず2品。ビール・・・じゃなくて、第3か4かのビール・・・有難い。前日のカレーをドリアにしている。コロナ禍の自粛生活で料理の腕はうなぎのぼり。

 ご飯を食べ終わった頃、「はい!」と真っ赤な包みをくれた。

 表の送付票は娘からの小包を示していた。

 中国茶セット。

 耐熱ガラスのティーポットと10種類の乾燥茶。ポットに入れてお湯を注ぐと花開く。

 

 しゃれおつ!

 

 この母にこんな洒落たものを選んでくれる⁉

 毎年来る母の日のプレゼントには、私も本当に毎年悩むので、きっと娘もネットで探して迷って悩んで選んでくれたに違いない。

 で、コレ⁉

 

 毎日風呂あがりに息子と色んな風味の紅茶を飲むのが習慣になっているので、姉弟で相談して決めたのねと想像できた。・・・それにしても、おしゃれ過ぎるわ・・・

 天然夫人だわ・・・

 

 これは嬉しい。

 自分では絶対に選ばない・・選べない・・

 ネットで見ても、店で見てもスルーだわ。

 

 早速息子と2人で頂いた。

 記念写真を撮って息子が娘に送っていた。

 

 これでいいんだ。これがいいんだ。

 本人が絶対自分の為には選ばないもの。

 

 これまで私は直前まであれこれ考えあぐねて、結局決められず送らなかった事もあった。

 これからは何か送ろう。

 貰ったらこんなに嬉しい。

 

 私の為に迷って選んでくれたんだと、言わなくても伝わる。

 子供から学ばせてもらった。