「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

大切な職員を返してほしい

 今月、配置転換で隣ユニットから施設内他所へ移動になった職員が心を病んで退職するかもしれないと噂で聞いた。

 移動になる前から本人は「行きたくない」と言っていた。今が円満だから。

 それでも社命で移動したのに、半月もたたないうちに心を病み、本人は「戻りたい、元の隣(私が所属する)ユニットに入りたい」と言っていると聞いた。

 うちのユニットでは歓迎する。

 隣ユニットの大切な戦力を引き抜いておきながら、辞めさせないでほしい。隣ユニットの移動に伴い、うちのユニットから隣ユニットへ一人移動している。

 まるで駒扱い。

 私が何だかんだでも辞めずに続けていられるのは、今の職場の人間関係が上手くいっているからだ。

 仕事がきつくても、給料が安くても、みんなで「きつい!」「安すぎる!」「やってられない!」と言いながら頑張ってる。

 私達はただの駒じゃない。

 いや、でも、男性職員が辞めそうな気配。

「給料安すぎて嫁にチクチク言われ続けて・・・この仕事やりたいから来たんだけど、給料安いのは分かってたんだけど、あまりにチクチク言われる事に参ってしまって」と言う。

 分かる! 私がお嫁さんでもきっと言うと思う。

 そういう私もそのうち倒れそうだけど・・・