「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

同窓会鬱・・介護職の給料上げて

 たまに買い物をするショッピングモールの中の店で店員をしている友達がいる。その交友関係たるや、言葉では言い尽くせず、情報量も膨大だ。私と彼女との接点は娘の幼稚園が同じだったことで、ある日店に立ち寄って立ち話をしたおり、その幼稚園繋がりのお母さん同士で食事会を定期開催しているから参加しないかと誘われた。

 娘が幼稚園を卒業して16年、一度も会わない人も多い。

 同窓会鬱という言葉を聞いた事があるが、まさにその心境だ。

 その後いい事ばかりではなかった。

 とかく女とは知りたがりで噂好きなものだ。

 

 迷ったけど、行ってみた。

 やっぱり聞かれた。

 隠す事も出来たが、ちょっと気まずいけど話した。

 話して良かった・・かな。

 こちらの気持ちを察してくれた。 

 そこから皆の本音が出て来た。

 心の中につっかえてた物が少し取れた気がして、

 自分が気にしていた事はあまり大した事でもないような気もして来た。

 

 先月は北海道へ、夏には九州へ旅行し、

「遊ぶ為に仕事辞められない」と笑っていた人が羨ましかった。

 遊ぶお金なんて生まれてこない。

 家族が食べて、出して、寝る為に、私は働いている。

 息子を学校に行かせなくてはならないし、

 ボーナス月の支払いをする為に、正社員として働き、賞与を貰っている。

 支払いが済んだら残らない。半年後の支払いの為に、また半年身を粉にして働く。

 給料が上がるようにと勉強し、資格も取ってきた。

 でも、毎月の生活はぎりぎりで、生きる事に疲れつつある。

 

 介護職の給料と賞与を上げてほしい。

 心も、懐も寒い冬がやって来る。