午後レクの準備を6:30までとしても、何だかんだで施設を出るのは7時近くなる。
作品作りのクリスマスツリーで使う飾りを、来月レクを一緒に担当する主任と一緒に買い物に行った。
でっかい松ぼっくりが30個くらいあるのを、一つ一つツリーに見立てて飾りつけしようと考えている。利用者が施設で作ったものを、自宅に持ち帰ってもらう。そのために必要な備品や小物など、予算を出して申請する。
緑のラッカーでもみの木らしくスプレーして乾かした上から、銀のスプレーを散らすまでを前準備として職員でしようと考え、DIYショップへ。
そして隣合う百円ショップで、利用者に飾りつけしてもらうビーズやテープなど選ぶ。
気がつくと「蛍の光」が流れ始めた。
「もうそんな時間!!」
閉店の8時だった。
駐車場に出て、お疲れ様でしたに続けて
「こんな時間で大丈夫ですか」と尋ねた。
高校2年生の男の子を育てるシングルマザーである彼女は、去年体を壊してから実家の世話になっていたといい、今は実家に引っ越して彼女の両親と一緒に住んでいる。両親が元気で家のことをしてくれるお陰で、子供も自分も帰ればご飯が出来ていると言う。子供が小さい頃に働き始めて、今年勤続10年になる。ゆっくりという程ではないが、初めて聞く話だった。話し終わる頃、涙を浮かべていた。何もかもを一人で背負って、男の子を育ててきたのだ。職場では主任を務め、家では母であり、娘でもある。
うちの娘が今年から同じ高校に通うようになってから、1年先輩の立場から、何かとアドバイスもらえてありがたい。
とはいえ、帰って寝たらすぐ朝が来て、いつもの慌しい一日が始まるのだ。
こんな毎日を、10年も・・・