「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

トイレの神様

 新築の家にはたくさんの神様がやってきて、早い者順に好きな部屋に陣取っていくそうだ。そして最後に来た神様はただ一つ空いていたトイレに宿った。
 その神様が遅くなった理由は
 たくさんの幸せを、持ってくる袋に詰めていたから。
 ほ〜 と思いながら朝刊の記事を読んだ。時々こんなこと書かれてあるから、新聞は見逃せない。
 問答無用で個室であるトイレに、幸せは詰まっている。
 誰もが幸せ独り占め。
 幸せって減らないのだろうか。
 逆に増えたりして。
 なんて一人思いにふけるのもトイレだったり。
 道端に出ていた土筆を採って帰った。初物。
 煮浸しより搔き揚げかな。
 もう春。