「生きる」を考える

斎場にて人生の終焉を見送る 元介護職 兼 介護支援専門員の日常

100万円自由に使えたら

 ギャンブル依存症で6億円超の借金などとニュースが流れ、職場でも話題になった。

 6億円って目の前で見たらどれくらい?・・誰も見当がつかない。

 1億円は?

 1千万円は?

 そこまで来て現実味を帯びる。

 1千万円あったらいいねぇ。

 100万円でもいい。

 100万円を自由に使えるとしたらどうするか、各々真剣に考えてみた。

子供が成人した夫婦共働き50代責任者「家電を色々買い替えたい」

共働きで3人子持ちの30代副主任「腕時計を買いたい」

20代独身3世代同居実家居住男性A「一日で使い切る自信があります」

20代独身母子家庭実家居住男性B「まずは貯金します」

 そして私に振られた。

私「自宅の外壁塗装」

 我が家は築22年。近所も同じくらいの築年数の家が建ち並んでおり、20年になる頃から家の外壁を塗り替えている家が多い。我が家もしたいが、20年ローンをようやく完済した今、まだ余力が無い。テレビやエコキュート、IHコンロ、最近はエアコンを買いかえた。日頃の生活を切り詰め、老朽化する備品を買い替え、何とかやりくりしている。

 最近の政治家の失言から金銭感覚のズレもまた話題に上った。

 奥さんのパート代は月25万円。

 サラリーマンの年収は1千万円。

 3年間で3500万円の書籍代を計上する政治団体

 ・・・

 政治家には私達庶民の暮らしや感覚は理解出来ないらしい。

 日銀の金融政策もまた理解し難い。

 政策転換に踏み切った理由は「賃金と物価の好循環」って。

 物価は明らかに上がっているが、私の給料は1円も上がっていない。ちなみに私の月給は政治家先生がおっしゃる「奥さんのパート代」に及ばない。

 誰の賃金が上がったのだろう。

 お金って、ある所にはあるのだ。

 こんな風に文句をタラタラ言いながら、世の中に諦めをつのらせながらも、自分の居場所で精一杯生きるしかない。

 今の職場で一緒に働く仲間がどんな価値観で何を欲しているのか、こんな会話をしながらお互いの理解が深まっているように思う。